臨床医にも研究は必要!オススメ参考書Best3
昨日の分としてアドセンスのために書いたイキリ記事を投稿します笑笑
医学生・医師として避けては通れない「研究」とその基本中の基本の方法を学べる本について書いて行きたいと思います!
臨床医が行う研究とは?
「研究」というと、iPS細胞(今は臨床応用に向けた研究も進んでいるけど)など、基礎研究が有名です。
しかし、治療の効果等について検証する臨床研究の方が、実際の現場で働く医師が行う研究として重要かつとっつきやすい分野ではないかと思います。
製薬会社のMRさんとお話しする時も知ってないと話にならないし…(理由そこ?!笑)
実際米国等では、医学部の基礎研究の研究室にMD(Doctor of medicine, 所謂医師)はおらず、Ph. D(Doctor of philosophy, 博士)資格者を中心に研究が進められるという風に、分業が行われています。医師のやる研究といえば、臨床研究なのです!
ということで今日は、私が厳しめの研究室で臨床研究を学んだ経験を基に、臨床研究の入口として最適な本を3冊、ランキング形式で紹介します。後々それぞれの書籍について詳細なレビューをするかもしれません。その場合はリンクを繋いでおきます。
第3位 酒井聡樹「これから論文を書く若者のために」
3位に選んだのは、京都大学理学部を卒業し、植物の進化生態学を専門とする東北大学准教授の酒井聡樹先生の「これから論文を書く若者のために」(共立出版、2015年)。1つ目からさっそく臨床研究に特化した本ではないのですが、お許しください(笑)。
臨床研究の本ではないのに選んだ理由は、この本が論文の書き方についての非常に大切な、骨幹となる考え方を教えてくれる本だったからです。ポイントは「導入の要素」と「読みやすさ」です。是非手に取ってみてください。
第2位 坪田一男「理系のための研究生活ガイド」
続いて第2位は、慶應義塾大学の眼科学教授である坪田一男先生の、「理系のための研究生活ガイド」(講談社、2010年)。これも臨床研究に特化したわけではないのですが、研究を始めようという若手医師や医学生には、是非読んでもらいたい本です。
この本には、坪田先生が考える、研究者としての考え方・心構えが凝縮されているように感じました。H-index70を超える名教授の生き方からは、必ず学べるものがあるのではないかと思います。
第1位 福原俊一「臨床研究の道標」
「臨床研究デザイン塾」や「臨床医のための臨床研究てらこ屋」など、様々な講座を開催して臨床研究を広めてくださっている京都大学教授の福原俊一先生が書かれた「臨床研究の道標」(健康医療評価研究機構、2017年)。臨床上の疑問から実際の研究デザインを作り上げるまでの手順・考えなくてはならないことが詳細に記された本です。 この、「研究をデザインする」ところが、臨床研究をする中では一番大事。第3位の選出理由とも被りますが、これを最も詳細に手順化して教えてくれているというところで、文句なしの1位でした。
おまけ 安宅和人「イシューからはじめよ」
マッキンゼーからイエール大の大学院で脳神経科学を学び、学位を取得している安宅先生の「イシューからはじめよ」(英治出版、2010年)。パッと見文系向けの本と思われるかもしれませんが、筆者の経歴を見ても分かるように、安宅先生は理系・文系どちらのマインドも持ち合わせた実力者。というか、文系と理系って、考える内容に違いはあるかもしれないけど、考え方に根本的な違いはない、本来あってはならないのではないでしょうか。
帯に書いてあった「根性に逃げない」という言葉が、根性だけで何とかしてきた、崩れかけの医療界に響きます。効率的に取り組むべきテーマ=イシューを見つける方法についての本で、大変オススメです。
以上、3冊(+おまけ一冊)の紹介でしたが、いかがでしたか?
では今日はこの辺で。