佐藤航陽著「お金2.0」で頭を柔らかく
久々に刺激的な本に触れて気持ちいいので、この調子でレビューしちゃおうかな、と思いパソコンに向かっている私たまひよです。
ついさっき読み終わった、先日ビジネス書大賞2018審査員特別賞に輝いた「お金2.0」
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という本についてです。
全体を通して
ブロックチェーンやフィンテックなどの用語がもてはやされる時代であり、その技術的な部分を解説する書物は一般向け、エンジニア向けともに徐々に増えつつあると思います。しかし、実際に論文を書いたり、実装を行ったりするエンジニアの方はそれでも十分本質を理解できると思いますが、自分を含め、普通の人ががこれを知ったからと言って今後役立つか?というような表面的なものも多かったと個人的には感じていました。
その中でこの本は、「お金」や「経済」に対する本質的な理解を促してくれる、とても良い本だと私は思いました。資本主義から価値主義へ変わる世の中、お金のために働く必要のない世の中。個人的には資本主義の中で上に立って生きて行くことを目指していましたが(医学は興味があるのでやる)、筆者の言うように変わって行くのもありなんじゃないかな、と思わせてくれました。
著者はメタップス社長の佐藤航陽氏。自分のスタンスは普段から、時代の潮流に乗れている人(成果が出ている人)の考えを学んだり、次の流れを掴むために先端技術についていこうと頑張ったりすることに重きを置いているのですが、この方もその一人ですね。
新しいことに懐疑的な年配の人たち、生まれた時から当たり前のように存在してどう使いこなせるか試行錯誤する若者たち。この繰り返しで世の中は発展してきたと言われると、ついていけない大人にならないようにせねばなという気持ちが浮かんできます。
Amazonの低評価レビューも少し覗いてきたのですが、流れについていけていない人半分、理解が進んでいて必要なかったり、考え方が違っていたりして批判している人半分って感じでしたね。前者の自覚がある人には是非堪えて読んでいただきたいところです(笑)
私もしっかり学ばせていただきました。
お金に苦労した筆者の生い立ちが、お金への理解を深めさせた
いい本は「はじめに」からどんどん惹きつけられるような印象を受けます(と言うか、この序章を見て買うことを決断するのか笑)。この本も御多分に洩れず、そのような作りになっています。
貧乏な家で生まれた筆者が小学生の頃から機会不平等に疑問を持ち、事業ではより深く市場を理解するために株式上場という道を選び、様々なことを学びながらここまできたという導入がよかったです(筆者の置かれていた状況は全く良くない)。
SNSが発展したのは経済の5要素を捉えていたから
言われてみればその通りでした。上手いなぁ。
特に「承認」を通貨のように使えるようにしたところが凄い、と言うところに改めて納得しました。落合先生もそうだったけど、こういうことを思った通りに言葉にする能力が高い人って凄いと思います。
バズワードよりも今世の中に起きている変化を1つの現象として理解すること
次々に登場する流行に冷静についていくためにも、テクノロジーの変化を「点」ではなく「線」で捉えることが大事とのことでした。当たり前ですが、大事ですね。
野球の守備と似てますね(脳筋、小並感)!笑 ゴロを線で捉えて取る!w
実際の流れとして分散化が進んでいること、評価経済で回っていくようになることなどなど。
頑張って付いていきたいものですね。。
「経済は選べばいい」という考え方
職業、結婚、信教と同様に、どの経済に所属するかも選べるようになるというのは、ここまで考えていなかった!という感じで面白かったです。
「時間」が資産として使われれば、若者がリスクを負って色々できるようになるとか、最高じゃないですか??「今さえよければいい」という高齢者と、その票を獲得するために躍起になっている政治家たちの全てを無効化できるんですよ!!(言葉が悪い)
前向きな社会の形成に役立ちそうな経済体制だな、と思いました。
おわりに
最近は専ら医学の勉強しかしていなかったので、こうして時々現実に戻ることも大事なんだな、と改めて感じました。
以前やっていたように、電車の中ではこうして一般書や日経新聞を読む日々の方が、色々視野広く保ていていたような気がします。
評判になった本、周囲で話題になっている本を中心に読んでいるのですが、自分で色々読んで発信できるようになっていければな、と思います。