たまごのひよこ「医」日記

たまごのひよこ(twitter: @chicken7egg)です。学生時代に書いていたブログの保管庫。移転したのでリンク使えない部分もありご不便をおかけするかと思います。

2年前の自分と同じ悩みを抱く後輩に贈る【13日後に死ぬ医学部6年】

久々に研究室に行ったら、研修開始までに論文の1st draftを書き上げろとの指令をいただきました。PIからの「1日4時間くらいやればできるんじゃない?」とのコメント。

これだと本当に14日後に死ぬよ。たまひよです。

 

研究室前後はラウンジに寄って、部活や留学先の後輩と歓談しました。4・5年生はやっぱりコロナウイルスの影響で外病院実習や見学が続々と中止になっていることもあり、マッチングへの心配が大きそう・・・。

HOKUTO resident

https://www.hokto.jp/

何度かツイートしていますが、ホクトレジデントはガチなので、皆さん是非使ってみてください(本当です、COIありません)。

ちなみに当院(働くのは4月からなのに急にイキりだす人笑)はそこそこの有名病院ですが、同期には6年8月に初めて見学に行った子もいるので、マッチングは本当に一期一会&相性だと思います。焦らずやれることをやって備えましょう!

 

留学先の後輩からは、今や日本では手に入らない消毒用アルコールをお土産にもらいました!エッジが効いていて流石ですねぇ笑

毎年仲良くしてくれている現地の学生グループの子たちの話を聞いて懐かしさに浸っていました。去年面倒を見てくれていた3rd yearの子たちもいよいよマッチング。

今年もMatch dayのライブ配信はあるのでしょうか(去年の記事)。彼らの結果が楽しみです。

 


 

2個下の、ブログ読者きっかけで勝手に知られた知り合った後輩もたまたまいたので、初めて長話をしてしまいました。

部活を引退して、いくつか学生団体に入ったり留学に向けて対策したりしているけれども、このままでいいのか漠然とした不安を持っている様子。

少し前の自分と完全に同じ状況だな、と思いました。この子のような数少ない大切な読者の方の何かに役立てばと思い、この頃の自分を振り返るために記事を書いています。

(長くなりますので、そのつもりで読むなり飛ばすなりしていただけると幸いです)

 

 

3年半前(3年生時)の私は、部活だけの人間でした。かといって部活に全身全霊を注いでいたわけでもなく、中途半端な自分に焦りを感じている状況でした。

試合の前泊は暇(2016/9/23)

2019年4月にブログを休止したときの記事に書き、またキャッチフレーズにもある通り「毎日面白いことを見つけられるような、感受性と積極性を持った人間になろう」という目的でブログをはじめました。

 

するとここから目的通り、2017年(4年生時)にはまあまあな数の本を読み、たくさんの記事を書くことができ、部活も完遂し、人生が好転したかのように思われました。

この時点では部活と読書とその他の課外活動に自分の中では全力で取り組め、感受性・積極性にもある程度自信がついてきたというところです。

 

 

しかし、2018年末(5年生後半)に再びスランプが訪れます。

部活を引退して色々な活動に手を出してきたのですが、それが本当に自分のやりたいことなのか、団体にくっついて金魚のフンのように動いているのが意味のあるものなのかという不完全燃焼感です。

※実際に記事を読み直してみると、私はこの子と同じ4年生の終わり頃にはこの不全感を感じながらも、medu4に取り組むことで先送りにしていたのだと思います(何者かになるためにも、今は国試対策を進めようと思う(5月)medu4ライフを終え思うこと【ビデオ講座を取るべき人とは】(12月))。 これについては、ポリクリが有意義になったことと、6年生になってやりたいことがたくさんできた時に安心して取り組めたことから、悪くない選択だったと思います。

 

このスランプに直面して私は、

お忙しい先生方と直接お話するような経験を(どちらかと言えば気軽に)させてもらえることこそが、私が一番大事にしたい学生の特権なんじゃないか。

ー過去記事「学生時代にしかできないことを考えた(前編)」より

学生の特権を発動して、2人の先生にお会いさせていただくことにしました。

 

1人目は、Dr.瀬嵜(@Drsezaking)です。

記事を読んでくださっていた瀬嵜先生には、自分の悩みを完全に見抜かれていました(退団後の記事:特別対談:医大生ブロガーと、「玉砕のススメ」)。玉砕覚悟のチャレンジをしろというアドバイスに、はっとさせられたものです。

今まで以上に、目の前のことに必死で取り組む覚悟ができました(→対談後記事:【決意】Dr. 瀬嵜に背中を強く押されてきた)。読み返して思い出したけどStep1やってねぇ…

明日起きたら、結果として学生時代にそれよりやりたいことが見つかって充実した生活を送れたことについて、謝罪と感謝の気持ちを伝えようと思います。

 

2人目は、お会いした時もブログで名前を出していなかったので引き続き控えさせていただきますが、当時マッチングを考えていた病院の診療科部長をされている先生です。

この先生からは、自分の軸を大切にすることさえ忘れなければ、時代の流れやその時の気持ちに身を任せて進んでも大丈夫というアドバイスをいただきました。

 

2人の先生からお話を聞けたことは自分の中で本当に救いになりました。引用した学生時代にしかできないことに対する私の考えは間違えていなかったなと。

 

 

結局、私は留学までしっかり勉強を進めること、留学が終わったらUSMLE Step 1の勉強をすることを決意しました。そして留学と学会発表を必死で乗り切った結果、「頑張る力」がつき、、、

 

今まで停滞していた体重とウェイトが爆発的に伸びました。そっちかーい!

この辺は自分のことに集中していたのでブログに書いていませんでした、惜しい・・・。

 

そこで「6年間部活をやり切ることで見える世界がある」という先輩の言葉も気になり、最後の年で自己ベストを大幅更新すること、大会で優勝することを目標に部活に全力で打ち込むことにしました。

本当にやりたいことに絞って取り組んでいた課外活動でもある程度の成果を残すことができ(実名が出てしまっているので興味のある方は別途ご連絡ください)、健康増進に向けた医療情報発信などの将来の目標をいくつか定めることができました。

 

最後の年の経験、色々な先生とのお話や読書を通して色々考えながら思索したことを生かして無事にマッチングにも成功。

USMLEが放置されたことと未だ論文が投稿できていないことを除いては、満足の行く学生生活が送れたと感じています(この目標は私には欲張りすぎでした)。

 

9割くらいの人は現実を見ていない/見ないようにしていて、1割くらいの人がもがいている。本当に自分のやりたいことが見えていて突き進んでいる人はわずかという話でしたが、実際にその通りだなと思いました。 本当に見えている人として、今までにお会いした先生方数名と同期1人が浮かびましたが、それらの人は皆私に「やりたいことをやってみなよ、そしたら絶対見える世界があるから」と言ってくれました。

【決意】Dr. 瀬嵜に背中を強く押されてきたより

私が既に1割くらいのもがいているところを脱し、本当に自分のやりたいことが見えて突き進んでいるというところに到達できたとは思っていません。

ただ、光は見えてきたと感じています。このまま進んでいけば突破できると思えています。

何故か慕ってくれている後輩の目にも、自分はそう映っているのだと思います。真っ直ぐだけれども思い悩んでいるその眼差しを見て、一歩前進できたのかなと感じた私でした。

 


 

なんやこいつ自分語りして自己満に浸って終わりかいなとなったら困るので(笑)、改めてアドバイスとしてこの経験をもとに、不完全燃焼感が高まったらやると良いと思うことを書き出してみることにしました。

 

1. 読書をしてみる

どの人も言っているので今更私が言う必要もないと思いますが、読書は大事です。ただ、実は読み方も大事だと思います。

ショーペンハウアー氏著「読書について」を読んでみてください。この世の多くの書籍を悪書とこき下ろし、闇雲な多読の無意味さを嘆きながら、本を読むことと考えることについて書いてくれています。

ちなみに偉そうに語っていますが、自分もこの本は初めて買った時、難しすぎて投げ出しています。他の本をある程度読んでから、本棚に眠っているのを見つけて改めて掘り起こし、読み直すという笑

ということで、Kindle Unlimitedでも良いですが、紙で持っていても良い本だと思います。どうせうっすーい文庫本なので(笑)

 

他の読みたい本がない、探し方が分からない場合は、

大学生のうちに読んどくと差がつくおすすめの本44冊!【1000冊読んだ京大生が選んだ】【読書】

ここから読んでいくと良いと思います。

最近は読みたい本が次から次へと見つかるのであまり参考にしていなかったのですが、今回後輩に&記事で紹介するためにページを見返していたら、頑張って見つけて良いと感じていた本が、当然のように載っていて驚きました。

彼の認める「良本」に辿り着けていたことに安堵するとともに、このサイトの有用性を改めて痛感した私でありました。ちなみに「読書について」はここからのパクリです笑

 

2. 授業・ポリクリを真面目に受けてみる

Twitterを見ていると最近何かと軽視されがちな授業・ポリクリですが、少なくともうちの大学では有意義だと思う科目・講座はたくさんありました。

先輩からの評判、あるいは最初の説明を聞いていれば、「本気でやったら力がつくだろうな」というものはなんとなくわかると思います。

 

それにフルコミットしてみてください。私の場合は、消化器内科、循環器内科、血液内科、産科、小児科と外病院実習でハッスルしてみました。

すると、あんなに忙しそうに見えた指導医の先生が身の上話をしてくれたり、将来のことを聞いてくれたり質問させてくれたりするわけですよ。

目上の先生に話を聞いてもらうための、一番簡単な方法です。

 

3. ロールモデルの先生に連絡してみる

医学部生活を過ごしていると、自分の進みたい方向にいる先生がなんとなくでも見えるはずです。その先生に、思い切って連絡してみると良いと思います。

  • その病院で研修している先輩に頼んで聞いてもらう
  • 講演会に行って話しかける
  • 勤務先のHPに載っていたアドレスに連絡する
  • TwitterでDMする

私は全部やりました。思い悩んでいた時、大学の医局に戻ろうか迷いが生じた時、進路を放射線科に変えようか考え始めた時・・・。そして、連絡した全ての方が快く対応してくださいました。

本当に、色々な人に迷惑をかけながらここまできました。こうしてお世話になった方に節目節目で進捗や成長を報告するのは義務だと思うので、私は先生方のお名前と連絡手段をメモして定期的に見返すようにしています。

頼りっぱなしにしないこと。これは気をつけるべきです。

 

ロールモデルが一人しかいない人は、その人を絶対に超えられない。色々な人の色々なところを見倣いながら、自分の人格・人生を作り上げるべきだ。

2個上の先輩が言ってくれたこんな言葉が身に沁みて、今でも自分の中で生きているので、この機にシェアしておきます。

 

4. 国試勉強をしてみる

先ほど自分の大学生活を振り返っていた時も歯切れが悪かったですが、やっぱりこうしてアドバイスとしてまとめてみると弱いですね。

ただ、これは自分が5年生の時に成り行きでやっていた国試勉強のレベルが低く、改めて6年後期に真面目に勉強し始めた時に「言われてみれば役に立ったかな」くらいの効果に低減していたこととも関係していると思います。

国試勉強をしてみると言っても、やるからには本気でやることにしか真の意味はないのです

勉強するなら復習する。復習する時間or気持ちがないなら、後ろめたさを感じることなく好きなことを好きなだけできる下級生の貴重な時間を使ってまで、勉強する必要はないです。 特にビデオ講座は手っ取り早く勉強した気になる手段としては良いですが、やりっぱなしで間が空いてしまったら時間の無駄です。早い段階から見るなら、memory curveに則った復習を忘れないこと。

【受験生から一言】国試は正しく恐れるべしより

留学から帰ってから「頑張る力」が伸びたと書きました。この頃に今と同じくらいの強度でmedu4に取り組めていたら、自分の人生が一歩先に進めていたのかなという点は、残念です。

 

 

「頑張る力」が伸びた具体的な要因を改めて分析すると、ネット・遊び・ダラダラなどの誘惑との向き合い方を再検討したことと、過去や未来のどうにもできないことをあれこれ考えるのではなく「今」の自分に集中したことが挙げられそうです。

 

まあ、疲れた時えぐった時にもう一踏ん張りができるようになったっていう、説明してもどうしようもない理由が一番大きい気もしますけど(笑)

瀬嵜先生が仰っていた「玉砕覚悟の挑戦」で学べるものは、これだったんじゃないかなと思います。何もやることがない人でちょっとでも英語の勉強や海外留学に興味がある人は、先生を信じてStep 1を一緒にやりましょう!

 


 

昔のことやこれからのことに思いを馳せながら記事を書いていたら朝になっていました。

最近昼夜逆転していて昨日起きたのが15時だったのであまり眠くないですし、今日はこのまま行こうと思います。

それでは今日から論文頑張っていきたいと思います。