岸本暢将「アメリカ臨床留学大作戦」を読んで
サブタイトルに銘打っているように、「USMLE、英語面接を乗り越えた在米研修医による合格体験記と留学に役立つ情報」が満載でした。
- 学生時代や研修医時代にできること
- USMLE
- 面接とマッチング
- タイミングや進路
- 付録(ビザや役立つサイト)
それぞれ筆者の経験に則ってまとまって書かれていて、これほどボリュームのある複雑なシステムをある程度のところまでですがスイスイと理解できてしまったことに驚きを感じるほどです。
古い情報が多そうで、実際に突き進む際の手順書にはさすがになり得ないかなとは思いましたが、頭の片隅で考えていただけのUSMLEや短期留学、研修病院の選び方を考えるきっかけになりました。
今までは「三次救急を持っている関連病院かなあ」位しか観点を持っていなかったのが恥ずかしい(*ノωノ)
国際情勢とか、結局頑張ってもUSMLEの結果が奮わなかったとか、留学に行かない可能性はあると思います
いい面だけでなく、悪い面についても具体的に書かれていてとても参考になったのですが、このように少し弱気な気持ちが芽生えた自分もいます。
研修先で高名な先生が来るたびに講義に出て質問したり、患者について議論したりを繰り返し推薦状をもらえるようにお願いした話、アンマッチでpost-match scrambleに回る可能性も考えてハブ空港のホテルでドキドキしながら発表を待った話の描写など、リアルすぎてビックリしたというのが正直なところです。
これを読まずして漠然とアメリカ留学を目指すことはあり得ないと読者の皆さんに強く訴えたい。
(強く訴えたすぎてはじめて太字使いました笑)
ただ、指導医↔研修医の相互評価システムや発言しやすい空気感。履歴書のキモとなる学会発表や論文に協力的な指導体制。こういう病院(筆者がいた沖縄県立中部病院を中心にいくつか紹介されていた)で研修を受けられたら別にアメリカに行かずともその後の医師人生が充実するだろうな、という気持ちになりました。
今後の人生設計を考えるうえで、非常に役に立ついい本でした。
次はこれ読んでみます。
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