たまごのひよこ「医」日記

たまごのひよこ(twitter: @chicken7egg)です。学生時代に書いていたブログの保管庫。移転したのでリンク使えない部分もありご不便をおかけするかと思います。

学生時代に勉強した人が不利?! 坪田一男「理系のための研究生活ガイド」を読んで

僕のまわりの研究者は、僕も含めて、学生時代に勉強のできた人はいない。主流は勉強しなかった組なのである。学生時代にとことん遊んでしまったキミ、恋に生きてしまったあなた、スポーツで根性とお友だちになった皆さん、キミたちこそこれからの研究者の条件を満たしているのだ。なぜなら、研究は、恋やスポーツのように全力を傾けるに値するロマンなのだから。
「えー? 学生時代に勉強してしまった私はどうするの?」
あなたは決定的に不利な立場におかれている。
坪田一男「理系のための研究生活ガイド」 P.32より
存在自体は昔から知っていて興味はあったのですが、先日のベンチャーコンペ説明会の昨年度受賞者講演で、理系学部を卒業した研究者の方がこの文章をスライドにバン!と使っていて印象的だったのをきっかけに、読むことにした本です。
そして、私もブログのタイトルとつかみにこの文章を使うというw

パクリですね|д゚)
何ならいつか理系の勧誘をする機会があったら、スライドに使おうと思っています(笑)
ん?あいつパクリじゃね?はなしでお願いしますw



この本では、
  • 研究とは何か、研究者に必要な要素
  • 大学・研究室の選び方、テーマの決め方、研究をうまく進めていくための人との付き合い方
  • IT活用術、時間管理術、読書術、英語習得術
  • 英語論文の書き方、学会発表の仕方
  • 留学の仕方、研究費の集め方
と、かなり幅広いテーマについて語られていました。

この坪田先生、h指数(H index)が75つまり75回以上引用された論文が75本ある、とのことです。大学教授になるにはh指数が20くらい必要というような記述をネットで見かけたので、際立って凄い実績のある先生だということが分かります。
説明の際に用いられる自分の例が、当然ですが医学の眼科分野の話なので、確かに「医師のための研究生活ガイド」と言った方がいいんじゃないかという部分も多かったです(笑)

ただ、このような優秀な先生のノウハウには、他の理系分野の方でも使えるものが色々あるんじゃないでしょうか(Amazonのレビューにもそんなことが書いてあるものがあった気がします)。


実際自分が読んでいて特に感じたのは、坪田先生の行動力の高さと時間管理の上手さ(医学と直接は関係ない)。
特に、眼科に入るきっかけについて、
学生時代からお世話になっていた教授に
「先生、今、○○でいちばん大物の教授は誰でしょうか?」
「それは眼科の○○先生、△△大学の××先生……」
僕はその先生方に順番にお会いした。××先生には一晩たいへんご馳走になりながら、人生哲学を教えていただき、素晴らしい先生だと感激した。しかしそのころすでに△△大学の学長になっておられて、直接の指導はできないと言われて断念した。
坪田一男「理系のための研究生活ガイド」 P.51~P.52より
こんなこと普通出来ますか?笑
冒頭のと併せて、この2つの引用の周りを見るだけでもいいので、是非手に取ってみてください!笑
(ちなみに2個目の引用は学校名、個人名共に本文には掲載されています)

その他、「学会でかわいい子の発表にはナンパのつもりで絶対質問していた」話や、座長からの印象を良くする質問の仕方(こっちは真面目に大事笑)など、必見です。


続いて時間管理術。
1週間168時間を2時間ごとのブロックに分け、何をするか予め計画を立てておく。その時に、自分が一番集中できる時間帯はいつなのかを考え、その時間を意識的に研究タイム(我々なら勉強タイムか?)にする。やるべきことは前日に書いて、机の上に置いておく。
その他、読み物は寝る前(これは電子機器によるブルーライトを浴びないようにするという先生の考えともマッチしている)など。概ねこんな感じでした。

毎日睡眠〇時間、よりも、1週間で〇×7時間、と定めた方が余裕が出来、上手くいかなかった日も、次の日にカバーできるというのが良さそうです。

大学選びから研究生活まで、幅広い理系に有意義なベストセラー。
目を通せてよかったです。オススメ度はかなり高いです(★★★★★)。


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